「Jリーグって世界に比べるとレベルが低いって本当?」
Jリーグは日本サッカーの強化と地域スポーツの振興を目的に、1991年11月1日に設立された日本初のプロサッカーリーグです。
現在はJ1が20チーム・J2が24チーム・J3が16チームと、日本の土地を考えるとかなりのチームがしのぎを削っており、今や日本は野球大国からサッカー大国へと移り変わりつつあります。
過去にはジーコやストイコビッチ、バロンドール受賞歴のあるストイチコフなど名だたる大物外国人がJリーグでプレーしてきました。
しかし、世界に比べるとJリーグはレベルが低い、という声をよく聞くことがあり、日本サッカー界の進歩そのものを否定されてしまうこともしばし見受けられます。
そこで今回は、Jリーグはレベルが低いという声は本当なのかという疑問と、世界目線で比べたときのJリーグの現在地について解説していきます。
それでは見ていきましょう!
「Jリーグのレベルの低さに驚いた」これは本当?
よくJリーグはレベルが低いと耳にしますが、こちらは結論、欧州や南米のサッカーリーグに比べると見劣りしてしまうという解釈になるかと思います。
欧州や南米はプロサッカーリーグが設立されて100年以上経ちますが、日本のJリーグはまだ約30年です。
海外サッカーに比べるとJリーグはレベルが低い、つまらないと仰る方もいますが、そもそも海外サッカーと比べるとスタート地点が違います。野球で例えると大リーグのようなものです。
歴史的観点から考えると、そもそも比べても良い土俵に立っていない気もしますので、Jリーグ設立当初の映像を見てみましょう。
当時はサッカーバブルだったこともありジーコなどスーパースターの個人技は目立ちますが、ボールさばきやフィールドの使い方は少しぎこちなく、やや違和感があります。
近年のJリーグはどうでしょうか。
戦っているチームはどちらも横のラインが揃っており、チームに戦術が浸透しています。
世界と比べるとまだまだレベル差がありますが、ここ30年のJリーグの成長は著しいものがあります。そのため、「Jリーグはレベルが低い」と一言で片づけてしまうのは、少々悲しい気がしますね。
Jリーグは世界的にみたらどれくらいのレベルなの?
リーグランキング | リーグ名 | 平均ポイント |
---|---|---|
1位 | プレミアリーグ | 71.96 |
2位 | ブンデスリーガ | 68.43 |
3位 | ラ・リーガ | 67.71 |
4位 | セリエA | 62.90 |
5位 | リーグ・アン | 61.30 |
20位 | Jリーグ | 35.08 |
世界のリーグランキングをポイント制でまとめたサイトによれば、現在世界一のプレミアリーグと比べると、Jリーグは半分以下のリーグレベルとされています。
現に現在のサッカー日本代表はJリーグ所属の選手がおらず、ほとんどが海外組で固められています。
現在海外リーグへ挑戦中の日本人が、Jリーグへ集結すると順位はかなり上がるはずですが、それでも海外リーグとの差は歴然でしょう。
Jリーグはまだまだ歴史が浅いので、現状だと大金を積んで有名選手を呼ぶしかすぐに差を縮める方法は考えにくいです。
Jリーグは弱いと言われるが、アジアでは最強クラス
Jリーグは弱いと言われていますが、アジアでは最強クラスとされています。
現在Jリーグよりもアジアでリーグレベルが高いと言われているのが、
- サウジアラビア プレミアリーグ
- カタール スターリーグ
この2つです。
どちらも石油国家で国もクラブも莫大な資金をサッカー市場に投入できるため、近年はクリスティアーノ・ロナウドをはじめヨーロッパのスター選手を次々に獲得しています。
日本が今以上に強くなるために、日本人選手のフィジカル・スキル向上は必須です。
しかし、ドーピング的な要領でスター選手を獲得することが、上位リーグと差を埋める手っ取り早い解決策と言えるでしょう。
Jリーグが今後強くなるためには?
Jリーグが今後強くなるためには、いくつかの方法があります。
- JFAがJリーグ強化へ積極的に動く
- 海外リーグから実力選手、監督を招へいする
- Jリーグの放映権を企業が高額で買収する
- 海外サッカーに合わせて指導方法を見直す
元サッカー日本代表の本田圭佑氏は、日本サッカーが強くなるためにはJリーグの人気向上が必要と語りました。
人気向上のためのプロセスとして、海外リーグから実力選手、監督を招へいすることが挙げられます。有名選手がたくさん日本へ来日することでリーグのレベルが上がり、周りの日本人選手たちも良い刺激が与えられます。
さらに有名選手が増えることで試合へ見に行くお客さんが増え、クラブの収入が潤いチーム強化へ充てられるという好循環が生まれます。
結果としてJリーグがお金を使うことで日本サッカーの活性化へ繋がりますので、ここはJFAも積極的に動いてほしいところです。
Jリーグの放映権を企業が高額で買収することで各クラブへの配当金が増えますので、こちらもJリーグの価値が上がることに繋がります。
現にヴィッセル神戸がたくさんの海外スター選手を獲得し、Jリーグを沸かせてくれていますね。
かつてJリーグでも海外リーグでも活躍した元日本代表の内田篤人氏は、Jリーグのサッカーは世界のサッカーとは違う種目だと語りました。
Jリーグは監督の考えた戦術の通り動いて結果を出すことが美学だとされていますが、海外リーグでは1対1(デュエル)で負けないことが一番とされています。
それだけ個々のクオリティを重要視しているということですので、日本でも幼少期からデュエルの大切さを問いて指導にも取り入れれば、フィジカル強化も含め上位リーグへ近づけるかもしれません。
どれも簡単な話ではありませんが、さらに20年後、30年後と時間が経つにつれて明るくなる未来は見えています。
サッカー日本代表は着々と強くなっている
ここまでは日本代表が海外サッカーリーグと比べるとまだまだで、強くなるにはどうすれば良いものかと考えてきました。
しかし、Jリーグのレベルはまだまだこれからも、サッカー日本代表は世界トップレベルに肉薄しています。
その要因として、
- 海外サッカーリーグへ挑戦する日本人選手が急激に増えた
- 日本代表監督もJリーグに所属する選手より、海外リーグに所属する選手を日本代表へ優先的に選出するようになった
などが挙げられます。
Jリーグのレベルは落ちてしまいますが、プレミアリーグやブンデスリーガへ活躍の場を移す日本人選手が増えることにより、日本代表のレベルは上がっていきます。
日本代表監督も海外で経験ある選手を重宝するようになり、今の日本代表はほぼ海外リーグに所属する選手で固められるようになりました。
欲を言えば、Jリーグのレベルを上げることによって日本代表が強くなることが理想です。
しかし、海外リーグを経験した日本人選手がJリーグに戻ることも、経験を持ち帰るなど良い一面がありますね。
もはやJリーグにいては日本代表に選ばれづらいという風潮があるため、大きな改革を起こさない限り海外挑戦の流れが止まることはないでしょう。
まとめ
いかがでしたか。
今回は、Jリーグはレベルが低いという声は本当なのかという疑問と、世界目線で比べたときのJリーグの現在地について解説してきました。
Jリーグが海外の上位リーグと差を埋めるためにはまだまだお金も時間もかかると予想されますが、少なくともアジアで見れば十分に強力なリーグとなっています。
それを証明するかのように、近年もフェルナンド・トーレスやアンドレス・イニエスタがJリーグへやってきては、お世辞抜きでJリーグのレベルは高いと語ってくれています。
サッカー好きとして、これからもJリーグ発展へ向けて貢献できることには協力していきたいですね。
ご覧いただきありがとうございました!