メジャーリーグ(MLB)で大活躍中の大谷選手。あるときは「メジャー最速の101.4マイルを投げた」ことが新聞記事の見出しを飾りました。
ところでこの見出しにある「101.4マイル」とは、どれくらいの速さなのでしょうか?
マイルは長さの単位で、100マイルは160.93kmですので、およそ161kmです。
つまり、101.4マイルの球とは、時速163㎞/hの豪速球ということです。
今回の記事では、マイル(Mile)についてキロとの換算方法や覚え方、単位系が生まれた背景などを解説していきます。
早見表を使って解説しています!
球速100マイルはおよそ161km/h マイルとキロ変換早見表と計算方法
メジャーリーグ(MLB)などで100マイルの球というと、時速100マイルの速度で投げられた球という意味です。
マイル(Mile)自体は長さを表す単位なので、キロメートルに換算できます。
計算方法)
1マイル=1.60934キロメートル
マイルをキロにするときは、1.60934をかける
キロをマイルにするときは、1.60934でわる
マイルとキロのおおよその対応を知りたい場合は、こちらの早見表で確認してください。
マイル キロ球速変換早見表 (MPH=Mile Per Hour)
MPH | km | MPH | km |
---|---|---|---|
60 | 96.56 | 86 | 138.40 |
61 | 98.17 | 87 | 140.01 |
62 | 99.78 | 88 | 141.62 |
63 | 101.39 | 89 | 143.23 |
64 | 103.00 | 90 | 144.84 |
65 | 104.61 | 91 | 146.45 |
66 | 106.22 | 92 | 148.06 |
67 | 107.83 | 93 | 149.67 |
68 | 109.44 | 94 | 151.28 |
69 | 111.04 | 95 | 152.89 |
70 | 112.65 | 96 | 154.50 |
71 | 114.26 | 97 | 156.11 |
72 | 115.87 | 98 | 157.72 |
73 | 117.48 | 99 | 159.32 |
74 | 119.09 | 100 | 160.93 |
75 | 120.70 | 101 | 162.54 |
76 | 122.31 | 102 | 164.15 |
77 | 123.92 | 103 | 165.76 |
78 | 125.53 | 104 | 167.37 |
79 | 127.14 | 105 | 168.98 |
80 | 128.75 | 106 | 170.59 |
81 | 130.36 | 107 | 172.20 |
82 | 131.97 | 108 | 173.81 |
83 | 133.58 | 109 | 175.42 |
84 | 135.18 | 110 | 177.03 |
85 | 136.79 | 111 | 178.64 |
ちなみに世界最速のピッチャーはアロルディス・チャップマンの105.8マイルの170.3km/hです。
マイルとキロの覚え方にコツはあるの?
「何マイル」と聞いて「何キロだろう?」と思っても、いちいち計算するのは大変ですよね。
マイルからキロに換算するときに、分かりやすい覚え方のコツをいくつかご紹介します。
- 〇マイルに1.6をかけるとおおよそキロになると覚えておく
- 10㎞はだいたい6マイルだと覚えておく
- 160㎞/hの豪速球はだいたい100マイルと覚えておく
このような覚え方が日常生活でも使いやすいです。
マイルとキロの覚え方のコツとして、野球の球速をイメージすると分かりやすいです。
一般に野球のピッチャーが投げる球は最速で160㎞/秒ほどですが、これをマイルに直すとおよそ100マイル/秒になります。
マイルで表示された球速のイメージが掴みやすそうですね。
マイル(Mile)とは?
マイル(Mile)とは、ヤードポンド法における長さの単位です。
ラテン語で千という意味のmileを由来とする言葉で、18世紀ごろにアメリカで単位系が開発されたときに距離の単位として採用されました。
国際的な基準ではありませんが、アメリカなどの一部の国で使われている慣用的な単位で日常生活の様々な場面で使われています。
とくにアメリカ発祥のものやマイル(Mile)を基準に定義されたものは、今でも広く使われています。
アメリカ野球でピッチャーが投げる球速は、マイル(Mile)表記が一般的です。
また、海上や空中で用いられる海里という単位は、マイル(Mile)をもとにした単位です。
アメリカやイギリスでは競馬の距離にマイル(Mile)を採用しているため、日本の競馬でも慣習的に1600メートルを1マイル(Mile)と呼ぶことがあります。
マイルチャンピオンシップのようなレースの名称に使われていたり、1マイル(Mile)を走るのに適性がある競走馬をマイラーと呼ぶのも、ここから来ています。
マイル(Mile)はアメリカ・ミャンマー・リベリアで利用されている
「ヤード・ポンド法」とは、アメリカを中心に、ミャンマー・リベリアで利用されている単位系です。この単位系では長さをヤード (Yard)やマイル(Mile)、質量をポンド (Pound)で表します。
これに対して、現在の世界基準として用いられている単位系は「メートル法」と呼ばれています。
実際に道路の標識や車の速度計などに、ヤード (Yard)やマイル(Mile)が使われているのを見たことがあるという方もいるのではないでしょうか。
日本では取引にヤード (Yard)やマイル(Mile)を使うことは禁止されていますが、アメリカの企業と取引をする場合はヤード (Yard)やマイル(Mile)を併記してやり取りをする例もあります。
m(メートル)とは? 世界共通の長さの単位
メートル(meters)は、マイル(Mile)と同じく長さの単位で、「メートル法」の単位系で用いられています。
メートル法とは長さをメートル、質量をキログラムで表す単位系です。
メートル法は日本を含め世界中の多くの国で使われており、国際的な基準として採用されている単位系です。
メートル法は世界の単位系を共通のものに統一するという目的から、18世紀末のフランスで作成されました。
1メートルは「地球の北極点から赤道までの距離の、千万分の一の長さ」という定められ方をしています。
地球の円周が約4万キロメートルとキリが良い数字なのは、そもそもメートルという単位が地球を基準に作成されているからです。
このように地球を基準にして新しい単位系を制定することで、世界各国が平等に共通の単位系として使えるように工夫されています。
フランスでメートル法が交付されたとき、「全ての時代に、全ての人々に」”À tous les temps, à tous les peuples.”というスローガンが掲げられました。
これは時代や国を問わず、誰もが使える単位というメートル法の理念を表しています。
メートル法は最初から国際基準にするために作成された単位系なんですね!
メートル法が国際基準として制定されて以降、多くの国が自国の単位系をメートル法に置き換えるよう、法律の規制など努力を重ねたことで広く世界中に普及するようになりました。
この流れの中で、アメリカなどの一部の国ではメートル法を公式に採用せず、従来の単位系を使い続けていたため、マイルなどの単位が現在でも使われています。
ただしアメリカでも、一部の産業ではメートル法が使われていることもあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、マイル(Mile)についてキロとの換算方法や覚え方、単位系が生まれた背景などを解説してきました。
単位が違うとややこしく感じてしまいますが、その単位が生まれた背景などを知ると馴染み深く感じられると思います。
今回ご紹介した覚え方のコツを使って、マイル(Mile)を使いこなしてみてくださいね!
最後までご覧いただきありがとうございました!