「サッカーのPK(ペナルティーキック)戦って何のこと?」
「試合中のPKとPK戦は、どう違うの?」
「PKの距離やフェイントなどのルールが知りたい!」
今回の記事では、このような声にお答えしていきます!
サッカーの試合で特に話題になるルールにPKがあります。
PKで勝敗が決まった!と聞いたことがあっても、実際はどのようなルールなのかよく分からないという方も多いのではないでしょうか?
そこで今回の記事では、PK(ペナルティーキック)戦と通常のPKについてそれぞれの違いや注意点などを解説していきます。
PKやPK戦はそれによって勝敗が決定されることもある、サッカーの象徴的なシーンです。PK戦のルールを知っておくと、サッカー観戦がさらに盛り上がりますよ!
PK(ペナルティーキック)戦とは?距離について
PK(ペナルティーキック)とは、相手の妨害を受けずにキッカーとゴールキーパーが1対1で対決するフリーキックの一種です。
PKは、「ゴールから12ヤード(約10.97メートル)離れた地点」にボールを静置して行います。この位置は上図のとおりペナルティエリアの中心付近に当たり、ペナルティマークと呼ばれます。
試合中に行われるPKは基本的に、ペナルティエリア内で反則があった場合に相手チームに与えられます。
直接キッカーがゴールを狙えるため、フリーキックの中でも特に成功率が高く、相手チームにとってダメージが強いルールです。
ちなみに、プロサッカーのペナルティキックの成功率は約80%と言われています。
勝敗を左右する重要な展開であるため、PKが行われるかどうかはビデオ判定(VAR・ビデオアシスタントレフェリー)で確認する対象になっています。
①PK(ペナルティーキック)戦のルールとは
試合中のPKと混同しやすいものにPK戦があります。
一般的に「PK戦」と呼ぶときは、試合の決着を付けるために延長戦の後に行われるルールを指します。
PK戦は、通常のペナルティキックと区別するために「ペナルティマークからのキック戦」と呼ばれることもあります。
- カップ戦などで引き分けた試合の決着をつけるために取られる手段のひとつ
- 延長戦を行っても決着がつかない場合にPK戦が行われる
通常のPKと大まかなルールは同じで、キッカーがゴールキーパーと1対1で対峙し、直接ゴールに向かってキックします。
- 両チームが交互に5本ずつキックし、その得点差で勝敗を決定する
- キックは主審の合図とともに行われる
- PK戦の直前に試合に出場していた選手のみキックできる
- 同じ選手がキックできるのは、全員がキックし終わって2巡目に入ってから
- 得点差がつかない場合、サドンデス方式で継続する
PKの前にそれぞれのチームでキックの順番を決めておきますが、2巡目に入った場合は順番を変えることが可能です。
キッカーとゴールキーパー以外の選手はセンターサークル内で待機し、水分補給や防寒着を着用することが認められています。
PK戦ではどちらのゴールを使うか、どちらが先に蹴るかをコイントスで勝ったチームが選択できます。ちなみに先攻の方が後攻より最終的な勝率が高いという分析結果があるためか、コイントスで勝利したチームは先攻を選ぶ傾向にあります。
大会によっては延長戦を行わずに、すぐにPK戦を行って勝敗を決定する場合もあります。
②PK(ペナルティーキック)とは
PK戦ではなく通常の試合時間内で行われるものをPK(ペナルティーキック)と呼びます。
- ペナルティーエリア内でファウルがあった時
基本的なルールはPK戦と同じですが、実施されるのはペナルティーエリア内で悪質なファウルがあった場合です。
ファウルの種類によって、PK(ペナルティーキック)ではなく、稀に間接フリーキックになることがあります。
それはファウルの内容が下記のような自分のチーム内によるミスによるものだった場合です。
- キーパーがボールを6秒以上手で持ち続ける
- 味方から足で返されたボールにキーパーが手で触れる
- キーパーが手から放したボールを他選手が触れる前にもう一度手で触る
- 味方からのスローインをキーパーが手で触れる
これらのファウルのペナルティーエリア内で行われた場合、相手チームに間接フリーキックが与えられます。
PK(ペナルティーキック)が直接ゴールに向かってキックするのに対して、間接フリーキックは最初のキッカーとは別の選手がボールに触れる必要があります。
ルール上、悪質なファウルほど、PKのようにより得点が入りやすい直接フリーキックが相手チームに与えられるようになっています。
PK(ペナルティーキック)時の注意点・フェイントについて
PK(ペナルティーキック)は、サッカーの中でも特に細かくルールが決められているプレーです。
選手がPKを行うときの注意点やフェイントについて解説します。
①キッカーのフェイントは助走の段階では認められている
キッカーのフェイントは助走の段階でのみ、認められています。
つまりキックする瞬間に足を一瞬止めるなどのフェイントをかけると反則になり、イエローカードが出されます。通常の反則と同様、フェイントをかけたかどうかは審判によって判断されます。
キッカーは助走中にリズムを崩すなどフェイントをかけることはできますが、後ろに戻る助走はできません。
また、選手は前方にボールを蹴る必要がありますが、ボールが前に動く限りバックヒールも認められています。
②キッカーの二度蹴りは認められていない
同じ選手が二度、連続してボールをけることは認められていません。二度蹴りとしてカウントされるのは、ボールがほかの選手に触れたかどうかで判断されます。
PKでキックする選手はあらかじめ明確にされており、その選手のみがボールを蹴ることができます。
例えば選手がキックしたボールがゴールに当たって跳ね返った場合、ボールは他の選手に触れていないため、最初にキックした選手は再びキックすることはできません。
ほかの選手にはゴールキーパーも含まれるので、キーパーがボールを跳ね返した場合は同じ選手がもう一度キックすることができます。
これは試合再開時のフリーキックでも適用されているルールです。
③キーパーはボールを蹴る前にゴールラインより前に出てはいけない
対峙するキーパーは、相手選手がボールを蹴る前にゴールラインより前に出てはいけません。
ボールが動く前に、少なくとも片足の一部がゴールラインに触れている必要があります。
この基準は2019-20シーズンから、制定されました。
ボールがけられるとき、守備側ゴールキーパーは、少なくとも片足の一部をゴールラインに触れさせているか、ゴールラインの上に位置させていなければならない。
引用元:サッカー競技規則
④他の選手はボールを蹴る前にペナルティエリアに入ってはいけない
キーパーとキッカー以外の他選手は、キッカーがボールを蹴る前にペナルティエリアに入ってはいけません。
キッカーとゴールキーパー以外の競技者は、次のように位置しなければならない。
引用元:サッカー競技規則
・ペナルティーマークから少なくとも9.15m(10ヤード)離れる。
・ペナルティーマークの後方。
・競技のフィールドの中。
・ペナルティーエリアの外。
キッカーがボールを蹴り、明らかにボールが動いたときにインプレーとなり、選手は動くことができます。
キッカーが失敗した時に備えるため、インプレーとなると同時に両チームの選手はゴールへ向かって一斉に走り込んできます。
延長戦の後に行われるPK戦では、キック後のプレーは行われないため、他の選手はセンターサークルの中で待機しています。
まとめ
いかがでしたか?
今回の記事では、試合に決着をつけるPK戦と試合中に行われる通常のPKについてそれぞれの違いやプレーの注意点などを解説してきました。
得点が入りずらいと言われるサッカーにおいて、妨害されずキッカーが直接ゴールを狙える点で、PKは非常に強力な攻撃手段です。
試合中にPKがあるかどうかが、試合の勝敗にそのまま直結することもあります。
このため、サッカーの勝敗を予想するときにも、非常に重要なルールになります。
試合展開が最も動きやすいPKに着目することで、サッカーの試合観戦がさらに白熱したものになりますよ。
最後までご覧いただきありがとうございました!